シャオメイ·ゾング先生の感想リンダ·ベリーさんの感想参加者の声
(『医道の日本』6月号掲載)前山文子
2001年3月18日(日)に第2回女性鍼灸ワールドネットワークの集会を石川県・金沢駅前のアパホテルにて開催しました(第1回報告は本誌2000年6月号に掲載)。参加者は、地元北陸近県を始め関東、関西各都府県から50余名。昨年同様、学生から臨床歴20年以上の方までが参加、全員の顔が見える車座形式で行いました。第2回集会の参加目的として、@ 若い鍼灸師からは、「先輩方の実技を通してもっと臨床を学びたい、女性鍼灸師の実際の治療が見たい」という希望がありました。A 臨床歴の豊富な方からは、「若い鍼灸師を今後どのように教育あるいは指導していくかということを、若い人たちの考えを聞くことで理解し、アドバイスしていきたい」という目的を持っての参加がありました。B 「鍼灸師の海外での活躍をもっと知りたい」という参加が第1回目より多く、すでに留学や海外研修の経験者、予定者、希望者も目立ちました。 午前中は東京で20年以上開業されている服部米子氏の実技で、患者さんに来て頂き、顔面神経麻痺、難聴、アトピー性皮膚炎、小児鍼などの治療法やアプローチの仕方などをデモンストレーションして頂きました。参加者の熱心な質問やノートをとる姿がとても印象的でした。 午後は、「患者との心身の対話を目指して」をテーマに、鍼灸院に訪れる患者の多様性、また病気の複雑化が進む 中、患者とのコミュニケーションをどのようにしていけば患者が満足するよい治療ができるかを話し合いました。 ゲストスピーカーとしてお迎えしたShaomei Zhang 氏のおられるアメリカでは、最近鍼灸への関心が高まるなかで、 例えば離婚、薬物・アルコール中毒、レイプ、虐待から末期癌患者へのケアーにいたるまで、鍼灸をする以前の面 接や対話がより求められ、社会的背景も日本より大きな問題を抱えて患者が来院するケースが多いようでした。 Shaomei Zhang 氏は中国で伝統医学の学位を取得後、中医師・研究者を経て渡米、Yo San大学教師、クリニック所 長などを努める傍ら、鍼灸師として開業もされています。その経験を通して、患者との基本的な対話から、精神的に 問題のある患者とのコミュニケーションまで幅広くスピーチして頂きました。治療者と患者の対話の重要性について、 内容の濃いレベルの高い講演でした。 続くディスカッションでは、日本でも病期の異なるうつ病や末期癌患者、薬物中毒、虐待を受けた患者などに対す る、患者との対応に悩んでいるケースが多いことも確認されました。今回は、精神科医と精神疾患を専門とする作業 療法士の参加協力も得て、適切なアドバイスや意見が交わされました。 ディスカッションを通して感じられたことは、精神科領域の患者が鍼灸院へ訪れるケースが今後もさらに多くなると予 想されることでした。この点を考慮して鍼灸師は、精神科領域の基本的な知識を増やすこと、また、専門家と鍼灸師 がお互いに協力して患者をケアーできることが理想的である、という医師側からの意見はたいへん参考になりまし た。 この会が目指す「参加者でつくる会」として、参加者自らがお互いに主役になりながら進行した第2回の集会でした。 鍼灸学校で受けた教育と実際の臨床の場でのギャップが大きいのは当然かもしれませんが、卒後の教育の場が少 ない現状は、鍼灸の治療家として臨床を継続していく上で、また女性として自立していく上で、大きな壁になっている ことを懸念しています。 そういう中で、自分の将来への夢を持って、積極的に会に参加し、意見を述べる女性鍼灸師の姿に、今後の明るい 未来を見る思いがしました。 第2回も、参加者それぞれが違った目的を持って参加されましたが、女性鍼灸師が、プロフェッショナルとしてレベル を向上させようという熱意に感動させられた一日でした。各自が何かを得てお互いに励ましあって帰って頂いたこと に、主催したものとしてうれしく思っています。 第2回の内容の詳細は、小冊子を発行していますのでご希望の方は事務局までお問い合わせください。
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