女性鍼灸ワールドネットワーク企画
在鍼灸に関する学会は多数あり、それぞれ熱心に取り組まれている事は周知の事であります。つい最近までは男性に圧倒されていたこういった学会でも女性鍼灸師の姿もよく見かけるようになり、この業界でも女性の活躍がうかがえる一端であるように思われます。また鍼灸学校にも女性の学生が増加しはじめたという現状もあります。しかしながら同じ女性の立場で全国的或いは国際的な規模でこの職業についてを語り合う機会はまだ頻繁ではない、もしくはそのような会やフォーラムが行われているとしても全国的に情報が浸透していないというのが現状のようです。それは残念なことであり特に開業鍼灸師となると所属する会がない場合には情報交換が制限されているとも考えられます。自身渡米して13年、女性鍼灸師としてまたクリニックの経営者として精一杯やってきましたが、これまで様々な障害にぶつかり失敗したり悩んだりの繰り返しで、そんな時恩師や先輩方と話し合う事によって大変精神的な励みになるだけでなく問題解決の糸口になっていることを経験しています。そういった自分自身の体験をもとにこういう話し合いの場がもっとあればいいのではないかとここ数年考えてきたわけです。同じように真剣に考え取り組んでいる女性鍼灸師が大勢いるのではないか、また同じ問題意識をもった人達と出会って語り合うことによりこれから鍼灸師を志す人達が真剣に鍼灸に取り組んで行く上での励みや刺激になるのではないだろうか。またすでに臨床に携わっている人達(自分自身も含めてのことですが)にとっても、鍼灸師としての自己確立の過程を助ける事につながるのではないだろうかという願いをこめてこのフォーラムを企画いたしました。こういう場を提供する事によって例えば女性として鍼灸師という職業を持続してきた際にぶつかってきた色々な障害とはどんなものだったかまたそれをどのように乗り越えきたのか。この仕事を続けてきてどのような喜びがあったのかなどの体験談を分かち合う事により今後女性鍼灸師としてどのように社会に貢献できるのかなどを話し合えるのではと考えております。ットワークの形態ですが、現在女性鍼灸師として臨床や研究に携わっている人達が中心となり、日頃、臨床、経営、学問、また倫理上どういう悩みを持っているかなどの体験談から、今後21世紀に向かって鍼灸師としてどのように生きていきたいかなどを率直に話し合い鍼灸師としての将来の展望を分かち合う場を作っていければと考えます。そのためにこのネットワークでは年齢や臨床年数などの枠をこえて意見の交換をしていただけるよう設定する予定で、既存している会などと政治的に統合または連合するといった目的を持ちません。一年に一度の開催を目標とするため会員としての帰属は求めないという形態を取りますので当日の参加費と運営費のみで年会費などは徴収致しません。あくまでも鍼灸師としての職業意識を高めることを目標に熱く語り合うフォーラムにしたいと考えております。 (医道の日本1999 11月号掲載)